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看護師1年目の新人3人と、新人指導者のプリセプター2人に、看護師として埼玉県立がんセンターではたらいてみての感想を率直にお話ししていただきました。当院の雰囲気や看護師さんを大切にする職場環境が話の端々から伝わってきます。

日々の看護に、勉強に、リフレッシュに、がんセンターの看護師は充実した毎日を送っています。
- プリセプター 落合
- プリセプター 高田
- プリセプティー(1年目) 藤村
- プリセプティー(1年目) 榎本
- プリセプティー(1年目) 五十嵐
たっぷり休暇、きれいな寮でリフレッシュ
- 五十嵐
- 埼玉県立がんセンターに新人として入ったときに、新人歓迎会をやっていただけるのですが、とても私たちを歓迎してくれている感じがして感動しました。
病棟ごとに先輩たちが劇をしたり、ビデオを作って病棟の紹介をしてくださいました。私の病棟の場合、クラークさんや先輩の物まねをして、雰囲気を分かりやすく伝えてくれました。 - 榎本
- 私の病棟では、皆さんがDJオズマの曲に合わせてダンスした後、3人の先輩がクイズ形式で先生の書いた読みにくい文字をどう読むか当てたり、専門用語の意味を問うといったクイズ形式でおもしろく病棟の紹介をしていました。
- 藤村
- 私の病棟は、全身タイツを着た先輩たちが病棟の雰囲気を人文字で表現して、師長さんがその後で病棟の紹介をされていました。
- 高田
- この埼玉県立がんセンターの病棟は、大部屋は4人部屋なのですが、他の病院と比べると広いと思いますし、患者さんからも「きれいだね」と言われます。去年、病院機能評価の際にかなり改善したので、さらに病棟がきれいになったのではないでしょうか。
- 落合
- それからここの病院は宿舎がとてもきれいなんです。床はフローリングだし、バストイレは別になっているし、とても快適に暮らせます。
- 高田
- そうそう、この病院に来て一番よかったと思うのは寮で、ほとんど毎日、誰かの部屋に集まってご飯を一緒に食べています。夜勤の後でも、バッタリ友達に会うことが多いです。
すごく仕事で疲れたときなど「誰かに仕事であった話をしたいな」と思っていたら、携帯に「ご飯作って待ってるよ」と携帯メールが入っていたりして、みんなで集まってその日の仕事の反省をしたりといったことが、1年目から続いています。これは私にとって仕事を続けるエネルギーになっていると思います。 - 五十嵐
- 私は自宅から通っていますので、それは知りませんでした。
- 高田
- それから休暇はかなり充実してます。
夏季休暇はしっかり取れるし、それ以外にリフレッシュ休暇を3日間もらえます。毎月の休暇の希望も聞いてもらえますし。
看護師が350人もいる大規模病院なので、人数が確保できているためか、育児休暇は3年間まで取れるそうです。多いのは2年ほど休暇を取る人だそうです。 その後「育児短期間勤務」といって、週3日間夜勤ありで勤務するパターンと、週5日間午前中のみ4時間勤務のパターンがあるそうです。今現在10人くらいの看護師さんがこの制度を利用していると聞いています。
院内保育施設はないのですが、すぐ近くの小児医療センターに来年託児所ができるそうなので、そちらに子供を預けることができるようになるかもしれません。 - 落合
- 私は夏休みを1週間もらって、沖縄に行ってきました。落合は2交代勤務をやっているので夜勤明けは必ず休みですし、3交代の時よりも休みが充実していると思います。
- 五十嵐
- 私は新人なんですけど、夏休みは1週間で、韓国に行ってきました。
- 榎本
- 私は飛び飛びで休みをもらって、3連休の時は青森県の十和田湖や奥入瀬渓流に行ってきました。病棟によっても休みの取り方は違うみたいですね。
- 藤村
- 私は夏休みを5日いただいて近場の温泉をぐるぐる回ってきました。師長さんの配慮で5日間日勤が続いたあとは3連休をいただいたりしています。気分転換をしてまた仕事に戻ることができます。

新人歓迎会の様子

新人歓迎会の様子
病棟全体で新人看護師をフォローしています
プリセプターシップ
新人看護師一人に担当の先輩看護師が一人つき、仕事の教育・指導を行なう新人教育制度のこと。先輩看護師のことをプリセプター、新人看護師のことをプリセプティーと呼ぶ。何でも相談しやすい先輩と考えればよい。
- 五十嵐
- 看護学校の友達に聞いてみると、他の病院でも「プリセプターさんが一応ついてくれている」という人はいました。でもほとんど放置されているみたいで(笑)。
その点、がんセンターでは教育指導がしっかりしていて、「大体いつの時期までにここまでクリアできるように」という目標設定もきちんとされています。自分の目標も見つけやすいし、プリセプターさんも目標達成をサポートしてくれます。 - 榎本
- プリセプターさんももちろんのこと、病棟全体で新人をフォローしてくれていると実感します。地のチームの先輩からも、いつも「大丈夫?」と声をかけてもらえるんです。
- 藤村
- 私のいる病棟でも、プリセプターさん以外の先輩も私たちもことをよく見ていてくれて、技術面をよく指導してくださるばかりでなく、精神的にフォローしてくださいます。日々学びやすい環境だと思います。
- 高田
- 「一般的な業務については1年くらいでひと通りのことこなせるように」というのが新人の教育目標です。
- 落合
- 看護師も人によって個性が違いますから、その人に合った課題を病棟のスタッフで一緒に考えながら目標を設定できるような形をとっています。
- 藤村
- いろいろご指導いただきながら半年たったんですけど、毎日いろんなこと起こりますが、学ぶことはとても多いです。
患者さんの急変への対応や、病状が変わった患者さんへの精神的なフォロー、家に戻られた患者さんの看護の方向性を決めることなど、先輩から学びながら自分が主体的にできることが毎日少しずつ積み重なってくると、仕事に対する充実感も増えてきています。 - 榎本
- 私のいる病棟は入退院がとても多いのですが、最初は、入院する患者さん、退院する患者さんを受け持った時に時間配分がなかなかうまくできなくて、退院する患者さんを待たせてしまったり、入院する患者さんになかなかあいさつに行けなかったりしました。最近になって、どういう手順が必要だから、どのように時間配分をすればよいのかということがつかめて、時間の使い方がわかってきました。
技術や知識の面では、今になって自分ができないことが何なのかが分かってきたという感じで、これからまた勉強していくつもりです。 - 五十嵐
- ひとつひとつの観察項目について、最初は「パスに載っているからやる」という感じでしたが、勉強していくうちに観察項目の意味がわかるようになっておもしろみが出てきました。自分ができることが今は限られていますが、どんどん増やしていきたいと思います。
認定看護師まで視野に入れた幅広いキャリアパス
認定看護師
日本看護協会の認定看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有することを認められた、水準の高い看護実践を通して看護師に対する指導・相談活動を行う者をいう。埼玉県立がんセンターには、皮膚排泄ケア2名、緩和ケア2名、がん化学療法看護2名、がん性疼痛看護2名、感染管理1名、乳がん看護1名などの認定看護師が在籍する。
認定看護師になるためには、院内のがん看護専門研修の履修を条件とし、認定看護師育成研修派遣の公募に応募する資格が得られる。
その他がんセンターには、看護のキャリアアップのため4段階のレベルが設定されたがん看護専門研修制度が用意されている。
- 五十嵐
- 認定看護師の先輩は、患者さんごとに「このような症状にはこういう処置をする」といったことにとにかく詳しくて、とってもあこがれます。
- 榎本
- 私の病棟にはがん化学療法の認定看護婦さんがいらっしゃって、患者さんへ化学療法について説明しているのですが、説明の仕方がすごく専門性があります。すごいと思います。
- 藤村
- わたし自身は、自分の興味がある専門的な領域について知識を深めていきたいと思っています。認定看護師の先輩は、患者さんの状態に合わせたより個別性のあるケアや看護をされているなと感じます。私自身もそういう看護ができたらいいなと興味を持っています。
- 高田
- がん性疼痛看護の認定看護師の方もそうなのですが、専門的な知識があると、患者さんに説明するときに、患者さんの不安に思っていることや状態についてきちんと説明できるので、安心してもらえるみたいですね。
- 落合
- 私は専門性を極めるよりも、埼玉県にあるいろいろな病院、たとえば循環器センターに行って、またがんセンターに戻ってくるような、ゼネラリストを目指したいと思います。
- 高田
- その他、がんセンター看護部では、看護研究委員会や看護部緩和ケア委員会など、さまざまな自主的な研修研究会活動の運営や、患者さんやご家族が、自分たちでがんを乗り越えるサポートするための「がんを知って歩む会」などの患者支援組織の企画・運営をしています。
最先端の看護方式を実践しています
プライマリーナーシング制度
ある特定の患者の看護ケアを、入院から退院まで一人の受持看護婦が継続責任を持つ看護方式のこと。医師やソーシャルワーカーとコンタクトを取る役割も持つ。
また、プライマリーナーシングをより充実させるためのひとつの方式をモジュール型プライマリーナーシングと呼ぶ。埼玉県立がんセンターは、主にこの方式を採用している。
- 高田
- がんセンターでは、プライマリーナーシングにより患者さんのケアをより継続的に充実させるために、毎日カンファレンスがあるので、先輩を含めたチームでいろいろ相談しつつ看護を行っているという特徴があります。
- 落合
- 患者さんからも、「同じチーム(モジュール)の看護師さんが来ると安心する」という声を聞きますね。チーム以外の人が行くと、「今日は知らない看護師さんなんだ」と不安を口にする患者さんもいらっしゃいます。
- 藤村
- 私が入った病棟でも、モジュール型のプライマリーナーシングを取り入れています。同じチームの中でみていきますから経過もしっかり追えますし、患者さんの変化をいち早く読みとって看護できることを実感しています。
プライマリーナーシングだと、患者さんのほうもわたしたちにいろいろ相談しやすいみたいで、精神的な負担が減っていると患者さんから伺うこともあります。 - 榎本
- 1年目だと、まだプライマリーで患者さんを受け持つことはないんですけど、わからないことは患者さんの経過を把握しているチームの先輩にいろいろ相談できるので、モジュール型プライマリーナーシングは私たち新人にとってもとてもありがたいです。
- 五十嵐
- 一対一で看護をしていると、看護内容にかたよりが出てくるかもしれませんが、チームで看護しているので、かたよりのない看護ができると思います。
- 落合
- 病院外との連携についてですが、私の病棟は脳外科があるので、毎週月曜日は脳外科の先生と、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚療法士)の皆さんとカンファレンスを行います。カンファレンスでは、目標の共有や、リハビリをされている方は、実際にやっているリハビリを病棟でも継続していけるように、しっかり打ち合わせをします。
- 高田
- 私のほうはターミナルケアが中心の病棟なので、ソーシャルワーカーとの在宅調整が必要になりますが、がんセンターはとても大きな病院なので認定看護師さんにもかかわっていただけます。
家に帰った後のセルフケアの方法を、ご家族にお越しいただいて一緒に学んで帰っていただいたり、訪問看護の依頼書を私たちから出すといった調整を行いますが、時間的にもスムーズに皆さんに対応していただいているように思います。 - 落合
- 院内の医師との連携については、とても話しやすい雰囲気がありますし、看護上の問題点についても話をする場があります。逆に、今後の治療方針を考えるときに、先生のほうからわたしたちに意見を求められることもあります。「治療のヒントを看護師さんからもらった」とおっしゃっていいただける先生もいらっしゃいますね。
わりと和やかな雰囲気でお話ししていただいていると思います。 - 高田
- 消化器内科は、先生方はかなり忙しいので、もっとカンファレンスの時間が取れるとありがたいです。
がんセンターでは、看護師のほうから「手術をするべきかどうか」についてのディスカッションの開催を提案して、主治医と麻酔科医と看護師で話し合いを持った結果、手術を中止したこともあるそうです。チーム医療をやっていることを実感しますね。 - 落合
- トータルで言うと、がんセンターはとても働きやすい職場だとわたしは思いますよ。
- 高田
- 教育体制がとても充実しているので、特に新卒で入った人は働きやすいし成長できる環境がありますね。
- 藤村
- 研修期間がとても長く設けていただいているので、学生の時に学んだことを復習できるし、働くことに対する心の準備をゆっくり時間をかけてすることができます。仕事で求められる水準も低くはありませんが、その分先輩から教えてもらえることの幅が広いので、私はとてもよかったと思っています。
- 五十嵐
- ここではゆっくり、かつじっくり学ぶことができます。看護を学ぶ環境としては素晴らしいと思ますよ。

新人研修風景

がん看護研修風景
