消化器外科
特色・専門分野
消化器がんの外科治療を行っています。最近の臓器別年間切除手術症例数は、食道がん60~70例、胃がん180~200例、大腸がん200~220例、肝 がん80~100例、胆膵がん40~50例などです。
食道がんの最新治療:
内視鏡・超音波内視鏡・CT・気管支鏡などで進行度診断を行います。早期がんは内視鏡的粘膜切除(EMR)で治るものが相当あり、生活の質(QOL)は全く損なわれません。リンパ節転移の疑われる進行がんに対しては、強力な治療を組み合わせた集学的治療が必要となります。病状によって、①手術単独治療、② 手術と抗がん剤・放射線の組み合わせ治療、③手術せず放射線・抗がん剤治療などの選択肢があります。胸部食道がんに対する根治的切除手術(胸腹部食道全摘・3領域リンパ節郭清)は大きな手術ですが、当科では数センチの小さな開胸創で胸腔鏡による手術を行っています。胸腔鏡は深部を拡大視できるのでリンパ節郭清の精度が向上し、また開胸創が小さいので術後の疼痛後遺症や呼吸障害が軽減されます。食道がん切除手術症例(1991~2001年の364例)の他病死を除いた進行度別 (0, I, II, III, IVa, IVb)5年生存率は、それぞれ 100%, 91.5%, 79.3%, 50.6%, 16.2%, 0%です。
胃がんの最新治療:
胃がん治療は2001年3月発行された胃癌治療ガイドライン(胃癌学会編)に沿って行っております。日常診療:早期胃がんの中で高分化型の粘膜がんは、消化器内科で内視鏡的粘膜切除(EMR)を行います。その他の粘膜がんや粘膜下層がんには、縮小手術(リンパ節郭清範囲の縮小、網嚢切除の省略、大網温存、幽門保存胃切除、迷走神経温存術)を行っております。進行がんでは定型手術、2群郭清を基本にして、さらに進行がんでは手術に先立って腹腔鏡検査を行い、腹膜播種・表在性肝転移を診断して、治療方針(根治的切除、姑息的切除、非手術など)を決定します。また、胃切除後の再建術式に空腸嚢(空腸を形成した代用胃)を導入して、生活の質(QOL)をできるだけ元に近づける工夫を図っています。臨床研究:JCOG(Japanese clinical oncology group)に参加し、拡大郭清、脾摘の功罪や術前化学療法の有効性を検討しております。また、センチネルリンパ節検索による縮小手術を検討しております。その他多施設共同で術後補助化学療法の有効性の検討を行っております。胃がん切除手術症例の進行度別 (Ia, Ib, II, IIIa, IIIb, IVa, IVb)5年生存率(第12版)は、それぞれ94.4%, 85.6%, 72.9%, 55.6%, 30.4%, 23.6%, 5.9%です。
大腸がん治療の最新動向:
肛門付近の直腸がんでも肛門括約筋を可能な限り温存し、永久的人工肛門を回避しています。1999年、2000年、2001年、2002年の全直腸がん中の永久的人工肛門造設率はそれぞれ22%、13%、5%と漸減しています。また、膀胱や残存直腸・性器への神経を可能な限り温存し術後の排尿・排便障害、性機能障害を防止しています。早期大腸がんと比較的小さな進行大腸がんについては、腹腔鏡下切除術で手術による負担を軽くしています。再発大腸がんも可能な限り切除しています。再発の予防法としては、手術中に再発危険個所に放射線照射をしたり、術後に抗がん剤を投与したりしています。肝臓転移・肺転移が最も多い致命傷ですが、これらも可能な限り切除しています。一昔前までは手遅れといわれたこれらの転移でも完全切除ができれば30~40%の5年生存率が期待できます。
肝がんの最新治療:
肝細胞がん(HCC)はがんの個数、拡がり、肝臓の予備能に応じて手術、ラジオ波(RFA)、エタノール注入療法(PEIT)、肝動脈塞栓術(TAE)、肝動注化学療法を選択します。内科、放射線科との緊密な協力体制の下に各治療法間の移行もスムーズに行っています。手術後5年生存率は病期別
(I、II、III、Ⅳa、Ⅳb) に、80.0%,55.9%,41.2%,34.0%,0%です。胆管細胞がん(CCC)は予後不良と言われていますが、当院では切除とリンパ節郭清を徹底して行い、リンパ節転移陽性例の20%に3年生存を得ています。転移性肝がんは積極的に切除を行い術後肝動注療法を組み合わせています。大腸がん肝転移切除例の5年生存率は程度別
(H1、H2、H3) に、55.2%, 38.8%, 14.8%で、胃がん肝転移切除例の5年生存率は29.9%です。 ( 1991年~2005年
)
胆道がん・膵がんの最新治療:
根治が期待できる治療法が手術に限られるため、積極的に手術を行い、血管合併切除再建や徹底的リンパ郭清を行い根治性を追求しています。また、厚生労働省班研究に参加して膵がん切除手術の補助療法としての術中放射線照射の有効性の検討に取り組んでいます。術後の化学療法は内科と相談のうえ動注、全身投与などで行います。肝門部胆管がんや胆嚢がんは肝切除で切除率が上昇し、長期生存される方が増えてきました。手術的に根治の望めない高度進行がんに対しては、胆道内瘻化、全身化学療法、肝動注、膵動注、緩和ケア等、内科、放射線科、緩和科との協力で柔軟にQOLを維持するよう努めています。切除例の5年生存率は胆管がん (I、II、III、Ⅳa、Ⅳb、全体)77.8%, 53.6%, 48.9%, 35.3%, 34.3%,48.6%、胆嚢がん(I、II、III、Ⅳa、Ⅳb、全体)83.3%, 72.9%, 50%, 38.1%, 25.0%,52.8%、乳頭部がん(I、II、III、Ⅳ、全体)85.7%,33.3%,50%, 0%, 54.3%、膵がん(I、II、III、Ⅳa、Ⅳb、全体)100%, 61.0%, 29.1%, 0%, 3.1%,22.4%です。( 1991年~2005年 )
リンク
スタッフ
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たなか よういち 田中 洋一 副病院長兼手術部長 |
専門 食道癌の外科治療・内視鏡治療、胃癌の外科治療 資格 日本外科学会指導医・専門医 日本消化器外科学会指導医・専門医 日本消化器病学会指導医・専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本臨床外科学会評議員 日本胃癌学会評議員 日本食道学会評議員 日本消化器病学会関東支部会評議員 |
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さかもと ひろひこ 坂本 裕彦 科長兼部長 |
専門 肝癌・胆道癌・膵癌の外科治療 資格 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会認定医 日本消化器病学会指導医・専門医 日本肝臓学会専門医 日本がん治療認定機構暫定教育医 日本臨床外科学会評議員 日本肝胆膵外科学会評議員 |
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かわしま よしゆき 川島 吉之 副部長 |
専門 食道癌・胃癌の外科治療 資格 日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本消化器病学会専門医 日本胃癌学会評議員 日本癌治療認定機構 暫定教育医 日本癌治療認定機構 癌治療認定医 食道科専門医 食道外科専門医 |
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あみくら かつみ 網倉 克己 副部長 |
専門 肝癌・胆道癌・膵癌の外科治療 資格 日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本消化器病学会専門医・指導医 日本肝胆膵外科学会評議員・高度技能指導医 日本臨床外科学会評議員 日本肝臓学会専門医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 |
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にしむら ようじ 西村 洋治 副部長 |
専門 大腸癌の外科治療 資格 日本外科学会認定医 日本大腸肛門病学会専門医 |
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やつおか としまさ 八岡 利昌 医長 |
専門 腹腔鏡下大腸切除などの低侵襲手術 大腸癌の外科治療 遺伝性大腸癌などの臨床遺伝学 資格 日本外科学会専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本消化器病学会専門医・指導医 日本大腸肛門病学会専門医・指導医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 |
| ふくだ たかし 福田 俊 医長 |
専門 食道癌・胃癌の外科治療 資格 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会認定医 食道科認定医 消化器がん外科治療認定医 |
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えはら かずひさ 江原 一尚 医長 |
専門 食道癌・胃癌の外科治療 特に胃癌の腹腔鏡下手術* 消化器がんの腹腔鏡下手術* 資格 日本外科学会・専門医 日本内視鏡外科学会・技術認定医・評議員 日本消化器外科学会・消化器外科専門医 日本消化器外科学会・消化器がん外科治療認定医 日本食道学会・食道科認定医 日本がん治療認定医機構・がん治療認定医 厚生労働省・臨床研修指導医 医学博士 *“腹腔鏡下手術”は内視鏡を用いておこなう, 傷が小さく痛みの少ない手術です |
| おか だいじ 岡 大嗣 医長 |
専門 食道癌・胃癌の外科治療 資格 日本外科学会専門医 がん治療認定医 |
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| やまだ たつや 山田 達也 医長 |
専門 消化器がんの外科治療 資格 日本外科学会専門医・指導医 日本臨床腫瘍学会暫定指導医 日本消化器外科学会専門医 日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医 日本消化器病学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 医学博士 |
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| はなわ ひでつぐ 塙 秀暁 医員 |
専門 消化器外科 資格 日本外科学会専門医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本消化器病学会専門医 日本消化管学会胃腸科認定医 |
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| のだ かずまさ 野田和雅 レジデント |
専門 消化器がんの外科治療 資格 日本外科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 |
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きくち いさお 菊地 功 レジデント |
専門 消化器がんの外科治療 資格 日本外科学会専門医 |
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よこやま やすゆき 横山 康行 レジデント |
専門 消化器がんの外科治療 |
| おぐら としろう 小倉 俊郎 レジデント |
専門 消化器外科一般 資格 日本外科学会 日本臨床外科学会 日本消化器外科学会 日本肝胆膵外科学会  |









