放射線科

特色・専門分野
放射線診断部門
- ・全身の各種画像診断検査(消化管造影、CT、 MRI、血管造影、超音波、核医学検査など)に携わり、各診療科からの検査オーダーに対し、治療に直結した画像診断情報を提供できるよう心がけています。
- ・最新の64列マルチスライス CTの導入により検査時間も短縮され、より詳細な病態情報をもとに血管造影画像や3D画像などが容易に得られるようになり、年間検査数は一万件に上ります。
- ・医用画像のデジタル化が進み、画像情報ネットワークシステム(PACS)により検査後直ちに外来や病棟での画像観察が可能となっています。
- ・乳がんの診断に関しては、超音波検査やMRIとともにデジタルマンモグラフィ装置の導入により診断精度の向上を目指しています。
- ・血管内治療などを含めた血管造影は年間約500件以上おこなっています。特に肝細胞がんに対する肝動脈塞栓術や転移性肝がんに対する肝動注化学療法は多く、手術困難な進行膵がんに対する動注化学療法なども効果を上げています。IVR-CTの導入によりさらに精度の高い治療を行えるようになりました。
- ・肝腫瘍に対する肝動注療法のための肝動注リザーバーやIVHリザーバーの埋込みも行っており、在宅でのがん医療に貢献しています。
- ・核医学検査は骨シンチグラムを中心に年間3,000 件以上に上り、甲状腺癌の転移に対する放射性ヨード内用療法も行っています。
放射線治療部門
- 放射線療法の特徴
- ・放射線療法は、体の外から放射線をあてる体外照射と放射線のでる針(管)を病巣に挿入する小線源治療により、癌細胞を死滅させる治療法です。
- ・放射線治療が最も有効な病巣の条件は、1)病巣がさほど大きくない(約3cm程度まで)、2)放射線に効きやすい、3)広い範囲に存在しない、4)周囲に重要臓器がないということです。この条件を満たさない病巣でも治すあるいは小さくすることは可能ですが、なおる頻度は低下します。この条件を満たす病巣であれば、高い頻度で永久的にがん病巣を死滅させることができます。
- ・放射線治療の最大の利点は、正常臓器を残せるということで、その結果、正常の機能を温存できる可能性が高いことです。
対象疾患- 頭頸部がん
- ・頭頸部領域は、放射線治療が施行されることの多い疾患で、早期の喉頭がん、早期の下咽頭がん、早期の舌がん、早期の中咽頭がん、上咽頭がんなどが放射線治療の対象となります。
- ・また、進行した病巣でも、手術後の放射線治療あるいは放射線と化学療法の併用で、最小の手術で、臓器の障害を軽減させる工夫も行われております。
- ・最近では、IMRT(強度変調放射線療法)がこの領域の疾患に利用されるようになっており、機能温存と治療成績の向上が報告されております。当院では、現在準備段階であり、近い将来施行可能になると思われます。
前立腺がん- ・前立腺がんは、病巣部の状態により、小線源治療(125Iシード)、原体照射(3D-conformal RT)、強度変調放射線療法(IMRT)を行っております。どの治療法でも、治療後の副作用を最小限にするよう工夫がなされております。
- ・IMRTについては、現在、休止中であり、近い将来再開する予定です。
乳がん- ・乳がんの放射線治療は、温存術後の再発予防のために施行しています。
- ・5週間程度の治療で、1回に4分程度の治療時間です。副作用は軽度で、仕事や家事をしながら治療を受けることが可能です。
- ・また、進行した乳がんも、病巣部の出血、痛み、腫瘍の縮小をはかれるために、放射線で治療を行っております。治療後の状態は、その後の患者さんの生活を著しく改善することができます。
肺がん- ・進行肺がんあるいは手術ができないか手術を好まない患者さんに放射線治療が施行されることが一般的です。
- ・化学療法と同時併用することで、治療成績は向上しています。化学療法のできない方でも放射線単独の治療でかなりの治療効果は認められます。
- ・早期の患者さんでも、最近施行されている肺定位照射法によりかなり良好な治療効果が認められています。
- ・手術後に再発した患者さんでも、放射線で病巣部を治療することが可能です。
食道がん- ・手術のできない患者さんおよび手術を望まない患者さんを対象に化学療法と併用して放射線治療を行うことが一般的です。
- ・また。患者さんによっては、手術前に放射線を施行して、病巣部を小さくしてから、手術を行う方もおります。
- ・手術後に再発した病巣に対しても、放射線で治療することができます。
子宮がん- ・進行子宮頸部がんで手術と同等の効果が期待できる場合あるいは手術を好まない患者さんに対し放射線治療が施行されることが一般的です。
- ・患者さんによっては、化学療法を併用して放射線を行う方法もあります。
血液腫瘍- ・悪性リンパ腫は、化学療法後に再発を減らすために病巣部に限局して放射線治療を行う場合があります。
- ・また、胃、眼窩、甲状腺、耳下腺、肺などにできるMALTリンパ腫は、局所に限局していれば、放射線のみでなおすことができます。
- ・骨髄移植を予定している患者さんでは、全身に放射線をあてることで、免疫を抑え、移植の成功率を確実にしています。
・再発した病巣も、放射線の効果が高いため、放射線をあてることで病巣を消失させることが可能です。
脳腫瘍- ・手術後に再発を予防するために放射線をあてる場合と、手術のできない患者さんに対し、放射線治療を行う場合があります。
- ・また、転移性の脳腫瘍では、脳全体に放射線をあてる場合や脳の定位照射法で治療を行う場合があります。
消化器の腫瘍- ・結腸がんでは、手術の前に放射線治療を行い病巣部を小さくして、手術を行う方法があります。
- ・また、手術後に再発した病巣に対し、放射線で治療する方法も行われています。
- ・肝がん、すい臓がんでは、手術や他の方法ができない場合に放射線で治療することが行われております。
骨、軟部腫瘍- ・骨および筋肉や周囲の組織からできた腫瘍に対し、手術後に再発の予防のために、放射線をあてる場合があります。
- ・また、再発した病巣に対して、放射線で治療する場合もあります。
・また、骨に転移した病巣に対して、疼痛をとるために放射線で治療する場合もあります。
特殊治療- 定位照射法
- ・小病巣に対し、多方向から放射線をあてることで、病巣に集中して放射線をあて、周囲の臓器への放射線を最小限に減らして治療する方法です。いわゆるピンポイント照射と言われている治療法で、体の動きによるズレをできるだけ少なくして治療することが大切です。
- ・当院では、アキュナイフとよばれる装置を使用し、歯型固定で2mm以下の精度で脳の腫瘍に対する定位照射法を行っております、また、肺の病巣に対する定位照射法は、治療装置に備え付けられたCTや透視装置を利用して、5mm以下の精度で治療ができるように工夫しております。脳の病巣は、2-3個までの小病巣に対し3日間の治療で、肺の病巣は、1-2個までの小病巣(3cm程度)に対し、4-5日の治療期間で治療しております。どちらも副作用は軽度で、効果も良好です。
IMRT(強度変調放射線治療)- ・特殊なコンピューターソフトを使い、病巣部にあてる放射線の範囲をより自由に設定できる治療法がIMRTです。従来の治療法よりも重要臓器への放射線の量を軽減でき、その結果、病巣部への放射線の量を増やしながら、副作用を少なくできる治療方法です。前立腺癌、頭頸部腫瘍を中心に行われることが多い方法です。
- ・現在当院では、この治療方法を休止しておりますが、近い将来再開する予定でおります。
小線源療法- ・放射線のでる針(管)を病巣部に挿入して治療する方法で、病巣部への放射線の量を多くし、周囲臓器への放射線量を軽減する利点があります。全身麻酔、局所麻酔などの前処置が必要な治療法です。
- ・子宮頸部および膣がん、舌がん、前立腺がん、気管支肺癌などにおもに使用しています。
内照射療法- ・甲状腺癌の転移巣に対して、放射線のでる薬を飲んでいただき、薬が選択的に、全身の病巣部に集積して、体の中から選択的に病巣部への放射線治療を行う方法です。治療が選択的であるため、薬が集積さえすれば正常臓器への放射線量を少量に抑えることができ、何回でも治療することが可能です。
- 放射線治療装置
- ・体の外から治療する外照射装置3台、小線源治療装置1台、脳定位照射装置1台、治療計画装置9台、前立腺用小線源治療装置(125Iシード用)1台を有し、1日治療患者数は、120-130人、年間新患数は、1100名を超えております。
・すべての治療は、最新鋭のマルチスライスCT、治療計画装置で治療計画を行い、オンラインで情報を治療装置に転送しております。そのため、コンピューター制御で複雑な治療を正確に行うことを可能とし、治療時間の短縮に繋がっております。
治療外来- ・治療のための外来日は、月曜から金曜まで毎日で、終日診察を行っております。治療中の患者さんから治療後外来を受診している患者さん、新たに治療を始める患者さんの診療を4名の放射線腫瘍医が専門別に診察しております。
・その他、治療部門のスタッフには、治療専門の放射線技師、医学物理士、品質管理士、看護師が常に連携を密にして、患者さんの看護、治療にあたっております。
セカンドオピニオン外来- ・患者さんの病気の治療法に対する手助けを行う外来を設けております。とくに、放射線療法について詳しく聞きたい方は、受診してください。火曜、水曜、金曜の午後に外来を開いております。
- セカンドオピニオン外来の受診方法につきましては、こちらをご覧ください。
スタッフ
![]() |
さいとう よしひろ
齊藤 吉弘 科長兼部長 |
専門
放射線腫瘍学、放射線治療、放射線生物学
資格 放射線腫瘍学会認定医 日本医学放射線学会専門医、代議員 |
![]() |
のづ さとし
野津 聡 副部長 |
専門
画像診断、大腸疾患の診断、IVR 資格 日本内科学会認定医、内科学会教育関連病院指導医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本大腸肛門病学会専門医および指導医 日本医学放射線学会専門医 日本大腸検査学会評議員 |
|
かずもと ともこ
楮本 智子 副部長 |
専門
放射線腫瘍学、放射線治療
資格 日本医学放射線学会専門医 日本放射線腫瘍学会認定医 |
|
![]() |
いちかわ あきひろ
市川 聡裕 医長 |
専門
画像診断、核医学診断、IVR
資格 日本医学放射線学会専門医 日本核医学学会専門医 |
![]() |
こばやし なおき
小林 直樹 医長 |
専門
放射線診断、IVR、核医学診断
資格 日本医学放射線学会専門医 日本核医学学会専門医 第一種放射線取扱主任者 |
![]() |
とちぎ よしひろ
栃木 佳宏 医長 |
専門
画像診断、IVR、核医学診断 資格 日本医学放射線学会専門医 |
|
たかくさぎ ようすけ
髙草木 陽介 医員 |
|
|
![]() |
おおくぼ ゆう
大久保 悠 医員 |
専門
放射線治療 |
![]() |
なかじま てつお
中島哲夫 非常勤 |
専門
画像診断、核医学診断、肝臓癌のIVR(血管内治療など) 資格 日本医学放射線学会専門医 日本核医学学会専門医 |







